代表至上主義者たち
大住良之さんが東京新聞夕刊の『サッカーの話をしよう』で、メディアがJリーグを代表選手選出の国内予選のように報道することに反省したり(すいません、読んでませんが)、それに呼応してえのきどいちどうさんが、サカマガ(代表至上主義の最たるメディア(笑))のコラムで、そうだそうだ、代表がいなくとも、ワールドカップに関係なくともサッカーは面白いぞ、ということを書いてくれたりしてて、Jリーグクラブのサポーターとしては、今頃何ゆってんの、でも、そうだぞ、なんて思ってるわけなんですが。
もちろん、普段Jリーグを見ていない代表しか見ていないメディアに、ワールドカップ直前になって、「ジーコが加地を発見した」だの、「土肥は代表に育てられた」だのいわれると、むかふーん、なんて腹が立つ、それはそうですよね。ヒロミはずいぶん前から加地を代表に呼べといっていたし、土肥ちゃんは東京で不動の守護神だったわけなんで。代表に呼ばれて調子を崩したこともあって、結構呼ばれるのを迷惑に感じたりもしたものだ。
でも、実際、クラブでは与えることができないものが代表にはある。アタリマエだけど。
加地くんは代表に呼ばれて勝負するようになったし、フェイントの種類も増えた(ひとつしかないって?もちろん、それ以前はひとつもなかったのだ)し、中に切れ込んで左足でシュート、なんて、代表に呼ばれてからやるようになったのだし。土肥ちゃんも、パントキックが上手くなったし、バックパスの処理も安定して足元が上手くなったような気さえする。日常(クラブ)から離れて、落ち着いた環境で、レベルの高い選手たちに囲まれて自分のプレーを見直すとか、そういういい機会でもあるのだろう。
それよりなにより、あの落ち着いたプレーぶり、充実したまなざし、あの顔つき。あれはもう、代表に呼ばれた誇りと自信が内面から輝いてるわけなんで(自信持っちゃった加地くんはチャンピオンチームに移籍しちゃいましたよっ)。
そういう点で、選手たちが一番、代表至上主義者だよね。
代表落ちした茂庭が、代表に最後のアピールをするのに必死になっていた時、Jリーグをナメたような発言をしてサポーターの不興を買っていたけれど、それも正直なところなんだろうね(バカだねモニ、サッカーの神様はちゃんと見てるよ)。
国内のクラブで、代表に呼ばれなくても、海外のクラブからオファーがなくとも、高い気持ちでプレーして欲しいけどなあ。ひとつには、日本ではクラブにいても大して国際経験が積めないということもあるのかも知れないし、国内のクラブが、海外のリーグの歴史あるクラブほどにはブランド力がないせいかも知れないけど。
うだうだと、とりとめもなく、こんなことを考えながら2006 FIFA ワールドカップ(TM)を迎えるあたしだった。
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