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2009/11/04

2009 Jリーグヤマザキナビスコカップ 決勝 FC東京 vs. 川崎フロンターレ

えー、お久しぶりです。
城福監督が今日まで浸っていていいという、その時間もあと3時間切ったので、大慌てで書いておきます。

前夜祭を楽しむという時間的精神的余裕がなく、バタバタと国立になだれ込み、ここ数年、他チームの決勝を生観戦したりもしたけれど、やっぱ自分が応援するチームの決勝がいいよ、なんて当たり前のことをいいながら、選手紹介になってようやく、浅利がベンチから漏れたことを知る。そうか、浅利はベンチに入れなかったのか。そうか。
どんなに浅利はこの試合に出たかっただろう。
それを言えばもちろん、石川ナオのことを思わずにおれない。どんなにナオはこの試合に出たかったことだろう。そしてモニ。それに、今シーズン、途中まで一緒に戦ってくれたカボレや金沢浄。

下馬評で川崎優勢、ナオの怪我、モニの怪我、長友の怪我。藤山の契約非継続、浅利の引退。
そして国立のバックスタンドから富士山がくっきりと見え、不思議と負ける気がしなくなってくる。
こういうのは何よりもキく。

試合開始してすぐ、梶山の慎重な走り方を見て、膝はあまり具合がよくなさそうだなと思う。それでも、ボールをよく動かしている。
思えば前回ナビスコ決勝からの5年間は、梶山の成長を見守る5年間であった。5年前、途中出場で中盤をふわふわと漂い、ボールがくれば鬼キープも見せたけど、PKを外してあやうく大ブレーキになるところだった梶山。その梶山が、これほど中盤の底でボールを獲り、散らし、組み立て、守備に効くようになるなんて想像もつかなかった。
相変わらず他サポには守備が軽いのどうのといわれてるけどね、あの最終ラインとうまく連携して駆け引きし、追い込み、罠を張る様子を見てよ。膝が本調子ならこんなもんじゃないわよ。何より重要なのは、梶山がチームに責任感を持ち、集中を切らさず、ダメな時もイライラしないでできることを最大限にやろうとする態度を身につけたことだと思う。すごいね。

そしてあの時中学生だった権田や椋原がピッチの上で躍動し、あの時足を攣らせるまで走った石川がベテランになって得点王争いをして代表にも呼ばれたのに大怪我でスタンド観戦、あの時ひとり減った中盤の底を一人で守り切った今ちゃんはセンターバックに、あの時土肥ちゃんに決勝を譲ることになった塩田は、不運なことに今回もベンチ。そしてあの時退場してしまった泣き虫ジャーン、もういない選手たち、鬼の形相の土肥ちゃん、加地くん、文さん、戸田、ケリー、憂太、阿部ちゃん…。
そういったことを憶えていて、折に触れ思い出す、何度でも思い出す、そのために、ぼくたちあたしたちはここにいるのだと、そしてこの日もいろんなことを憶えていて、何度でも思い出すだろうと思った。

ニューヒーロー賞のヨネは最初硬くてパスミスも多くて、なんだ、ヨネちゃんあがってるの?なんていってたらあのゴールですよ。まいるよこの子は。この大舞台にあれを決めてしまう、すごい子だ。
そして平山も最後まで走り、守備をし、ゴールを決めてくれた。さすが国立男である。コンスタントに点が取れるようになれば、アマラオみたいになるかも知れない。

そして2度目の優勝の方が、何がなんだかわからないうちに勝ってしまった最初の優勝の時よりも、泣けた。何だかしみじみと泣けた。それはやっぱり、浅利のユニを着込んだ藤山とか、怪我してる選手のこととか、それに、自分自身が前よりも涙腺がゆるくなっているから。それとも、5年前よりもずっと、クラブを応援する喜びや悲しみを知ってしまったからかも知れないね。

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